クリエイティブになる方法 No.33 貧乏は楽しくない

今週は、急な出費があってお金が足りなくなったので、本日は家でゆっくりしていました。外へ出れば騒がしいのだけれども、それ以上に新しい発見があったのにね。そう思いつつも、一方で家の中にいると、自分の中にある思いがじわりじわりと出てきたりするのですね。そんなわけで、お金に関するお話です。「クリエイティブになる方法」の翻訳としてお届けします。

原文はこちらになります。
HOW TO BE CREATIVE (LONG VERSION)
一部の翻訳は、LifeHackerに掲載されています(そちらは別の方の訳です)。
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33. 貧乏は楽しくない

若者がよく犯す最大の過ちは、外へ出た時に、世界がどれだけ競争の激しいところであるかを過小評価するということです。

19歳の頃は誰もがヨーロッパ中をヒッチハイクで回って、1日10ドルですねかじりしてるような友達のグループを持ち続けたことでしょう。とても幸せだったでしょう! そしてとっても楽しかったでしょう! お金なんて問題じゃなかったでしょう!
まぁ、それが青春ってもんよ。それは現実じゃないんだ。現実ってのは青春なんかよりずっと大きいんだぞ。で、いいもんじゃない。

現金が一番大切な目的なんだって言いたいわけではないのです。けれど、あなたの身の回りの物質世界 [と交換可能な通貨] の重要性を否定してしまうと、現実からあなたを引き離すことになるんですよ。そしてその行ないに対して、この世界はあなたのことを、いずれは厳しく罰することになるのです。

私は若者からよく質問されます。「クリエイティビティ」と「お金」のどちらが良いキャリアの選択だと思いますか? って。私は、そのどちらも間違った答えだと言っています。この世界で在るべき最良のものは効率的な人間性です。その効率的な人間性を持つには時としてお金が必要ですし、時としてお金が必要ではないこともあるのです。どちらが起きてもいいように準備しておいてくださいね。

昔、私が貴重品を失くして大きな出費を強いられた時、悩み抜いた私に、世の中はやっぱり金だよ、と言った友人がいました。またある人は、ある日に見た夢の中からこんな言葉を抜き出してきました。「世の中お金だけじゃないんだよ。精一杯、やりたいことをやろうね」別のある人は言いました。もうすぐ経済は崩壊する、ていうか崩壊して欲しい、と。

経済という仕組みは、時として、目を背けたいくらいに、現実という名の下で、私たちのことを振り回していきます。ある時は、メリーゴーランドよりも、洗濯機よりも早く。経済という仕組みは、私たちから純粋さというものを奪い去るのに、一役買っていることがあります。例えば「貧すれば鈍する」という形で。けれども経済というものは、本来私たちがより良く生きるための1つの手段だったはずです。

ある時、大金が降り注いできたとしても、心が満たされるとは限らないけれども、自分の財産を奪われたら、例外なく、心の余裕も奪われます。そしてそのような仕組みを作ったのは、まぎれもない人間なのです。

そういえば、お金とは、そもそも物々交換の仕組みをになうものでした。長い時を経て、利子という仕組みを発明した者がいました。そいつはその仕組みを巧妙に活用して、権力を得ました。さらに月日は流れ、効率よくお金を稼ぐために搾取という仕組みを様々な方法で展開する経営者達が台頭してきました。力を持つもの達がどんなに巧妙に事を運ぼうとも、彼らは共通する隠れた信念、すなわち犠牲を以てして利を得るという隠れた信念の下に、彼らだけが永遠に幸せになろうなどと躍起になっているということを、私は密かに知っています。

私の場合、「貧すれば鈍する」という状況を、自分以外の経験者に関する情報を通じて恐れていたため、節約と貯金だけは日々意識するようにしてきました。その結果、急な高額の出費で痛烈な思いをするということはあまりありません。しかし、私も未だか弱い存在ですから、力のある存在が私たちに対して次に何をしでかすのかということを思うと、気を抜けないというのも確かです。

現実における経済の仕組みに潜む理不尽な点に対しては、十分な防衛を徹底しつつ、私はいつでも、創造力溢れる人々を貧すれば鈍するような状況から救い守れるような、そのような仕組みを創造したいと思っているのです。若いホームレスの話を知るたびに、そんなことを思います。他人事のはずなのにね。

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